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●深遠、静謐・・・アルヴォ・ペルト ビアティチューズ(山上の垂訓) The Beatitudes、Arvo Part
「世界は音なり ナーダ・ブラフマー」というインドの聖典の言葉があるが、世界は振動していて音(vibration)に満ちており、人は音を通して大宇宙の原理に触れる。実際、ワシら自身も震動の固まりであるので、音そのもの。波動がぴったりと合う音楽に触れると、魂が震えてきて共鳴し,大きなうねりになる。思わず、身体を脱ぎ捨てて,この音と一体になってしまいたいという感覚に襲われたりするのであった。
何度聴いても鳥肌がボツボツと発生してしまう曲のご紹介でございます。別に前もって宣言しておくほどのこともないが念のため、ワシはクリスチャンではありません。でも教会音楽スゲー好き(クリスチャンポップじゃないよ)。教会音楽のためなら、ソルトレイクシティのモルモン教会まで足を踏み入れてしまう根性もあります(てか見事なのよ、あそこのパイプオルガン。)んで、本日の曲はアルヴォ・ペルトのThe Beatitudesです。ペルトの曲の中で特に名曲とされて注目されているわけでもない小曲です。詩はタイトルの通り、新約聖書のマタイの福音書から「山上の垂訓」として知られる「心の貧しい人々は、幸いである」など8章からなる幸福の説教です。ペルトと信仰は切っても切れないものがあるので、歌詞への理解もなければ曲は味わえないかもしれんのだが、まあそこはクリスチャンじゃいやつがわからんくせに聴いてるっちゅーので勘弁してもらうってことで。
まずは歌詞
The Beatitudes (St Matthew 5:3-12)
Blessed are the poor in spirit,
for theirs is the kingdom of heaven.
Blessed are they that mourn,
for they shall be comforted.
Blessed are the meek for they shall inherit the earth.
Blessed are they which do hunger and thirst after righteousness
for they shall be filled.
Blessed are the merciful,
for they shall obtain mercy.
Blessed are the pure in heart,
for they shall see God.
Blessed are the peacemakers,
for they shall be called the children of God.
Blessed are they which are persecuted for righteousness' sake
for theirs is the kingdom of heaven.
Blessed are ye
when men shall revile you
and persecute you
and shall say all manner of evil against you falsely
for my sake.
Rejoice
and be exceeding glad,
for great is your reward in heaven,
for so persecuted they the prophets which were before you.
Amen
バックにはオルガンが流れているんだけど、最初のうちはそれが聞こえるか聞こえないかくらいの微かな音である。それぞれ章の出だしの言葉「Blessed」は美しい不協和音で伸ばされて強調される。ヘ短調で始まって、ペルトお得意の反復する音が少しずつ変化して淡々と進んでいく。歌の中で、ネガティブな言葉「persecute」「evil」「falsely」「revile」などは不協和音で歌われ、「rejoice」「glad」「heaven」などはキレイなハーモニーだ。で、たいした抑揚もなく進んできた曲が「Amen」で一気にクライマックスになる。ソプラノとバスがそれぞれ上下で一定の音をドローンし、中でアルトとテノールが、メロディを取る。アーメンが歌い終わるやいな、そこで今までずっと静かに歌と溶合いながら流れていたオルガンの音が一気に溢れ出てくる。この曲は最後の一言のために作られたんじゃないかと思うほど(笑)オルガンは低音と高音の一定の音をドローンしつつ、徐々に下降しながら登場したコードを逆行し、果無く消えていく。オルガンの最後の音が消えてからも曲は終了せず、しばらく音のない余韻を味わう。シンプルな音の積み重ねと反復の中の見事な美しさに感動し、ノックアウトされてしまうのである。
この曲のiTunesダウンロードはこちら。iTunesでダウンロードできるバージョンは、Paul Hillier版。他のよりもテンポが遅く、より空間的で神秘度高し。非常に美しいです。
CDはお得版めっけ。ペルトのCDはどれもジャケもミニマルでカッコイイのだが、これは誰かが寄せ集めた廉価ベスト版で、ジャケがダサイ。
Best Of Arvo Part
Arvo Pärt
ジャケにこだわるベスト盤はこちら↓一時期聴き倒してダメにした1枚。これに収録のThe Beatitudesが一番好みっす。(Choir of King's College, Cambridge/ Stephen Cleobury)
Arvo Pärt Sanctuary
Arvo Part Franz Welser-Möst Richard Studt
もっと一気にドカンとペルトしちゃいたい人はこっち↓なんと本日発売。ワシもほしい!!!(いろいろダブるだろうが)
The Silence Of Being: The Music of Arvo Part
Part Pitts Tonus Peregrinus
このブログ内のペルト記事: Alina / Arvo Part
Arvo Part Website
アルヴォ・ペルト
アルヴォ・ペルト - Wikipedia
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